事故で全損扱いになって得することがあるのでしょうか?
ネットでいろいろな記事を調べていると全損扱いにしてほしいのに・・・という言葉を目にすることがあります。
しかし全損扱いになって得をすることなどあり得るのでしょうか?
こういったことを言っている人の大半は新車で購入して数年以内に事故にあった人たちのようで、修理して乗るぐらいなら新しいのに乗り換えたいと思っている方のようです。
ですが新車に近い状態の車ほど全損状態にはなりにくく、査定額が覆ることもまずありません。
考えられるのは相手が対物超過修理費用特約に加入していた場合に全損扱いにしたいということです。
相手がこの特約に加入していれば全損扱いになっても50万円を限度に賠償額を上乗せしてもらうことができます。
つまり全損扱いになった車でも乗り換えるぐらいの金額は賠償してもらうことができるのです。
だからと言って得をするということでもありません。
しいて言うなら、全損扱いにして対物超過修理費用特約に加入していた場合に同じ条件の中古車に乗り換えることができたら、修理したことによる時価の低下を防ぐことはできるようになります。
そういった点では得をしたと言えなくはないですが、結局事故を起こす前の状態に戻っただけなので得だとは言えません。
また交渉次第では時価の低下分を相手に請求することは可能になります。
つまり事故を起こしても得をする人はだれ一人いないのです。
ましてや全損扱いになったら被害者が損をすることの方が大半です。
結論としては事故を起こして得をする人間はいないので、事故を起こさないよう安全運転を心掛けるようにしましょうということです。
ちなみに余談ですが、全損扱いになると所有者が保険会社になることが大半です。
そのため全損扱いになった車を乗っていた人が売りに出すということはほとんどないようなので、買取を期待している方はよく確かめてからおこうなうようにしましょう。